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二刀流・大谷は再び輝けるか メジャー挑戦を陰で支えたトレーナー・寺田庸一氏を直撃(東スポWeb)

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出典元: 本紙記者に施術する寺田氏

二刀流は再び輝けるのか――。エンゼルス・大谷翔平投手(24)が挑戦したこの1年を陰で支えた人物を直撃した。10月初旬に靱帯再建手術を行った大谷は現在、まずは野手として来季の復帰を目指しリハビリを開始している。そんな二刀流の1年、そして「これから」について、2011年からエンゼルスでマッサージセラピストを務める寺田庸一氏(41)が、トレーナーの視点から語った。

 ――二刀流という未知の選手が入団したシーズン。どんな1年だったか

 寺田:2010年から高橋尚成さん(当時メッツ)とともにいて、13年から(高橋氏が移籍し)僕が一人、エンゼルスに残ったのですが、それまで僕も日本人選手と付き合うことがあまりなかった。だから「どうしようかな」と思って…。どこまで付き合っていいのかわからなかったですし、尚成さんと比べたら悪いですけど、注目度が全然違うじゃないですか。どこまで対応したらいいのかなっていう不安はまず最初にありました。

 ――重大責任を背負い、心がけたことは

 寺田:下手なことはしないようにとは思いましたね。基本的に取材とかもお断りしてましたし、僕の話はいいんだけど、大谷君のことは…。

 ――メジャーは中4日。どう融合させたか

 寺田:本人にも聞いたり、日本ハムのときの治療、マッサージはどういうタイミングで受けたかも聞きました。それを少しずつやったり減らしたりしながら、最初にケガする(6月)までにある程度の形はできたんですけど、結局9月にまたケガをしてしまって…。

 ――二刀流としてはできなくなった

 寺田:今度は打者として出るようになったら、両方やってたときとまたスケジュールも変わってきた。でも(打者のみのときは)そんなにマッサージもやらなかったかな。投手の時は登板前後やってたんですけど。

 ――大谷はどういう人物

 寺田:いやあ、僕もよくわかんないですよね。ですが、アジャストする能力は高いのかなと。僕のマッサージもそうですけど、言われたら取りあえずやってみるみたいな。マッサージしようかって言ったら受けてくれたりとか。最初から「ノー」じゃなくて取りあえずやって、良かったらそのままやるし、悪かったらやめるという感じ。

 ――食事も日本食にこだわるとかはなかった

 寺田:全然こだわっていないと思いますよ。外に出てご飯食べることもしてないのかな。球場で食べちゃうみたいな。

 ――治療するうえで大谷からリクエストは

 寺田:以前に左のハムストリングをケガ(肉離れ)しているので、そのへんは気にはしてましたけど、そこまで細かいリクエストはなかったかな。張りやすい部分はみんなと同じ。腰周りと肩首周り、あとヒジ。ヒジは張りましたね。本人もキャンプのときからヒジの張りは気にしてましたからね。

 ――まず6月に右ヒジ内側側副靱帯を損傷。PRP注射を打った。トレーナーの観点から、原因はどこにあると考えるか。メジャーのボールでフォークやスライダーを投げることによる負担など、さまざま言われているが

 寺田:それがわかったら結構すごいと思うんですけど。僕はフォークはないと思います。どっちかで言うならばスライダーだと。(ヒジの)内側に負担がかかるので。

 ――その後、9月にさらなる損傷が発覚。トミー・ジョン手術の可能性が高まったが、セカンドオピニオンを求めたと報じられるなど決断には時間がかかった。不安や葛藤があったのか。また寺田氏から進言したことはあったのか

 寺田:あまり言えない部分ではありますが…。まず、そんなに悩んでいるようには見えませんでした。「どうしよう、困ったな」みたいな感じではなかったと思いますけどね。GMやドクターなどいろんな人と話はしていたと思いますけど、僕が進言することはありませんでしたね。

 ――決断するに至った決め手はあったのか

 寺田:どうなんだろう…。ないかもしれない。でもチームとしては手術は勧める感じではありましたからね。

 ――今後のリハビリプログラムは

 寺田:基本的にはうちのPT(理学療法士)がスケジュールを決めてやるので、詳しいことはまだ知らないんですけど、取りあえずは開幕までに打者として、どういうふうに調整していくのか。リハビリの報告は聞いてますけど、まだまだ先は長いんで。

 ――経過は順調

 寺田:そうですね。先生のフォローアップとかも聞いてますけど、順調だといった感じだと思います。

 ――新監督のオースマス氏は復帰時期を「開幕から3分の1の期間中に」と、5~6月を目指しているようだが、まずは開幕ということか

 寺田:だと思いますけどね。野手のリハビリ期間、復帰までのいろんな前例があるのですが、それを見るとやはり6か月くらいで、いける選手はいけるらしいんですよ。3月が終われば術後6か月なんで、もしかしたら間に合うかもしれないですが、ただ急がせないでしょうね。

 ――来年、そして二刀流で復活する再来年と、寺田氏としても“勝負の年”になるのでは

 寺田:そうですね。今年はすごくいい経験をさせてもらったし、こんな注目される選手と一緒に、近くにいれたのはうれしいしありがたい。だからもっと彼がやりたいように、プランもしていかないといけないですし、ある意味“楽しみ”でもありますよね。

☆てらだ・よういち=1977年8月25日、静岡県出身。Jリーグ湘南ベルマーレユーストレーナー、セガサミー野球部トレーナーを経て、2010年、高橋尚成氏の通訳兼個人トレーナーとして渡米。13年からエンゼルス専属のアスレチックトレーナー兼マッサージセラピストとして正式契約。全米アスレチック・トレーナーズ協会認定アスレチックトレーナーの資格を持つ。11月17、18日には新宿鍼灸柔整歯科衛生専門学校で開催される「プロ野球選手」のコンディショニングスキルセミナーに特別講師として講演する。





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