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紀平が負けた…破竹の勢い16歳、ついにシニア6戦目で初黒星/フィギュア(サンケイスポーツ)

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出典元: 演技を終えガッツポーズの紀平

フィギュアスケート・全日本選手権第3日(23日、大阪・東和薬品ラクタブドーム)世界選手権(来年3月、さいたま)代表選考会を兼ねた大会。女子はショートプログラム(SP)5位と出遅れたグランプリ(GP)ファイナル女王の紀平梨花(16)=関大KFSC=がフリーで1位となるも、合計223・76点で2位。シニア転向後、6戦目で初黒星を喫した。2月の平昌五輪代表、坂本花織(18)=シスメックス=がSPに続いてフリーも2位となって逆転し、合計228・01点で初優勝。日本スケート連盟の選考基準を満たし、代表入りを決めた。

 最後の最後で坂本に王座をさらわれても、紀平は心掛けた笑顔を貫いた。表彰台に上がると好演をねぎらう地元・関西のファンの歓声が聞こえてくる。上位4選手が合計220点を超えたハイレベルな争いで、SP5位の出遅れが響き、戴冠には一歩届かなかった。

 「100%は出せたんじゃないかな。でも、ショートの悔いはまだ残っています」

 冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)-3回転トーループの連続技は流れるような着氷。続く3回転半も完璧だ。「ここでできない人は五輪でも絶対に勝てない」。演技後半の3連続ジャンプでミスが出たが、強い覚悟で4分を演じ抜く。155・01点は国際連盟非公認ながら自己ベストだ。

 使い古し、革が軟らかくなったスケート靴に巻き付けたテープが、足首の自由を奪ってSPの失敗を招いた。教訓を胸に、今度は靴紐を結ぶ強度から見直して修正。「長い間もってくれてありがとう」。昨季から履く“相棒”への感謝を忘れなかった。

 視線の先には世界がある。この日の朝の公式練習に向かう車中。前日22日まで行われたロシア選手権の結果をスマートフォンで見た。ともに14歳のジュニア選手にして4回転を操るシェルバコワとトルソワがワンツーフィニッシュ。手元の動画には、難なく大技を成功させる近い将来の好敵手が映る。来季の投入を予定する4回転を今すぐ練習したいと前のめりになった。

 大技習得の意欲を行動にも移す。1月から週に3度、オンライン英会話を始める。これまでに海外で強化を図ってきた際、同じリンクで4回転を練習するスケーターとの“ジャンプ談議”にまざれず、唇をかんだ。一日でも早く跳びたい-。その向上心が語学を磨く理由だ。

 憧れの浅田真央も届かなかったシニア1季目でのGPファイナルとの2冠を逃し、破竹の連勝は5で途切れた。それでも、GPファイナル優勝の実績から世界選手権出場は濃厚だ。「ロシアにはジュニアにもシニアにも強い選手がいる。日本でも、ぎりぎりな戦いがある」。努力の積み重ねで描いてきた成長グラフの途中にいる16歳は、頂点に向かってまた努力を始める。





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