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コパオーナー仰天プラン!菜七子、キッキングで米GI初挑戦「完璧に乗ってくれた」(サンケイスポーツ)




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出典元: レース後、笑顔の小林祥晃オーナーとがっちり握手する菜七子(撮影・今野顕)

次は米国GIだ! 中央競馬の今年最初のGI、フェブラリーステークスが17日、東京競馬場で行われ、JRA女性騎手として初めてGIに騎乗した藤田菜七子騎手(21)=美浦・根本厩舎所属=のコパノキッキングは5着だった。歴史的な1ページを刻んだレース後に、騎乗馬のオーナーで、風水研究家のDr.コパこと小林祥晃氏(71)は、菜七子とのコンビで米国GI参戦をぶち上げた。

【写真で見る】レース前のパドックで小林祥晃オーナーから願掛けの塩をまいてもらう藤田菜七子

 菜七子、国内GI初騎乗の次は米国GIデビューだ! フェブラリーSで4番人気のコパノキッキングに騎乗し、JRA女性騎手として初のGI参戦を果たした藤田菜七子騎手に、オーナーのDr.コパこと小林祥晃氏が仰天オファーを出した。

 オレンジ色のヘルメットから勝負服カラーの黄色と赤のリボンで結んだ髪をなびかせ、菜七子とキッキングは懸命に5着まで追い上げた。レース後、検量室前でがっちりと菜七子と握手したコパさんは、「完璧に乗ってくれた。本当にありがとう」と感謝すると、「どうする? どうしたい?」と今後の路線について切り出した。

 菜七子とキッキングのコンビでGIを。コパさんの思いは、今回の騎乗でさらに強くなった。「米国なんてどうだ? それぐらいの夢は持ってもいいかもな」と、米GIブリーダーズCスプリント(11月2日、サンタアニタ、ダ1200メートル)挑戦をにおわせた。

 突然の壮大なプランに「オーナーが決めてください…」と、菜七子は戸惑いを隠せない。だが、コパさんは以前から風水的に「米国は方角がいい」と言っていただけに、リップサービスばかりではない。しかもキッキングは、1200メートルなら国内で4戦無敗。初めて走る1600メートルで、GI5着と善戦したのだから得意距離なら夢は広がる。

 菜七子は初めてのGIに「違う景色に見えました」と乗り慣れた舞台でも、新鮮な気持ちで挑んだ。レースはスタートして最後方に。距離経験がないパートナーを、いかに落ち着かせてエスコートするか。力みそうになるのをなだめて馬群の外を追走し、直線も大外へ。

 スローペースで逃げるインティには離されたが、グイグイ伸びてくる姿に東京競馬場は一気にヒートアップ。6万を超えるファンの大歓声は最高潮に達した。快挙はならなかったが、重賞騎乗11戦目にして初めて掲示板に届く5着となった。

 初のGI騎乗にも臆することなく、堂々とした騎乗を見せた。菜七子は「思ったほどペースが流れてくれなくて…。前半に脚を温存して、最後に生かす競馬をしましたが、届きませんでした」と、勝負師の表情で悔しさをにじませた。

 菜七子の初GIを見るために前日の夕方には400人を超えるファンが列を作り、一番乗りは1週間以上前の9日から並んでいた。売店の馬番付きボールペンや、勝負服ストラップは昼前に完売するほど、フィーバーに沸いた。東京競馬場の入場人員は前年比121・8%の6万1141人、売り上げも117・2%増の151億3万8200円だった。

 菜七子は、19日は佐賀競馬場で重賞・たんぽぽ賞に参戦し、週末は小倉で騎乗する。菜七子の行くところにファンが集まる。その愛らしい表情とは裏腹の勝負根性は、米国の競馬ファンも魅了するに違いない。 (柴田章利)

★海外で8レース

 菜七子の初の海外遠征は、2016年8月に英国で行われた「レディースワールドチャンピオンシップ」でJRA代表として参戦。しかし騎乗馬がパドックで暴れて落馬し、競走除外となった。海外初騎乗は、同年11月にUAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ競馬場で、15頭中7着だった。17年1月には武豊騎手とともにマカオに参戦。同年6月にはスウェーデンにも遠征している。海外では通算8戦0勝。

■ブリーダーズカップ

 生産者が中心になって1984年に創設された米国競馬の祭典。性齢、芝・ダート、距離により各カテゴリーに分かれ、今年は14レース(うち13がGI)が組まれている。競馬場は持ち回り制になっており、今年はロサンゼルス郊外のサンタアニタ競馬場で11月1、2日に行われる。コパノキッキングの出走が考えられるのは、いずれも3歳以上によるダートGIのスプリント(1200メートル、賞金総額200万ドル)、ダートマイル(1600メートル、同100万ドル)、クラシック(2000メートル、同600万ドル)=全て2日。


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